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漫画:クロコーチ - Fulmando Blog

漫画:クロコーチ

2021.05.31 Mon | BOOK

あまり売れてなさそうなのに面白かったので知ってもらいたいと思い紹介します。ただし、絵柄もそうですが内容も読み手を選びます。ハマる人にはハマりますので、騙されたと思って1巻だけでも是非読んでいただきたいです。

あらすじ

第1巻の内容紹介: 「彼は県警最悪の警察官です」

県警・捜査二課に所属する黒河内圭太警部補。
彼は政治家や実業家らの醜聞を握ることで、莫大な権力を得た汚れデカ。
若きキャリア・清家はそんな彼を嫌悪するが、
実は黒河内には、誰もが想像しえない巨大な目的があった……!

Amazon.co.jp の紹介文を引用

感想

ある事件を追っていくうちに昭和の未解決事件(名前や内容はすこし脚色している)の真相に迫っていくという、陰謀厨にはたまらない内容です。マニアな方にはなに言ってるのという部分はあるかもしれませんが、ひとつの筋として読んでもらえれば面白いかと。
表紙からお察しの通り、両津勘吉みたいな主人公「黒河内」もかなりの悪です。基本、大人の事情を巧みに利用して巨悪を裁く!なんですけど、ちょっとそれはどうなの?ってのもあって(特に序盤)、そのあたり許容できないと楽しめないです。

難点としてはやはり絵柄ですね。個人的には嫌いではないのですが、かなり損しているなあと。さらに主役が汚い中年オヤジですし。まあ、昨今の美男美女ばかりのマンガやアニメには辟易している(自分が年取ったというのが大きいかもしれない)方ならさらにオススメ。

あとおじさんが沢山(ほぼ全員)登場するのですが、描き別け出来ていない(現実でもおっさんなんて誰も興味ないから区別できないですよね、、哀)キャラがいて、すこし混乱しました。ネタバレになりますが、経歴の入れ替えなんかもあって余計に混乱。続けて読めばそれほど混乱はしないので一気読みをオススメします。完結してますし全23巻で程よい長さ。
コロナ禍で時間を持て余していたので改めて読み返しましたが、辻褄が合わない?見落とし?ところもあって自分で補足というか勝手に解釈しないといけないところもあったのはご愛敬。

カッコ悪いんだけど、カッコいいというキャラが好きなんですよね。表向きはダメだけど実は、みたいな。ひどいところもあるんですけど一本筋が通っていて魅力的なおっさんです。

忌野清志郎の「昼間のパパは〜♫」を思い出しました。あのCM好きです。
このバージョンではなく、お客さん?上役?にペコペコ頭を下げているCM。見つからなかったので歌だけでも。あと、探していてはじめて知ったんですが歌詞糸井さんだったんですね。曲も歌詞も改めていい歌。

個人的に面白かったのは原発テロの話。
実家が原発に囲まれていて興味深く(不謹慎)読みました。タイトル忘れたのですが、東京タワーだったか都庁だったかをひとりで占拠、テロを起こすマンガがあって、今ある平和って結構綱渡りというか危ういものだなと。
実際、現状コロナで大変ですけど、収束後もなかなかしんどそうですよね。まあ、ケセラセラなるようになれですかね。人間しぶといですし。

脱線しましたが、陰謀厨、時事ネタ好きにはオススメです!
漫喫で読むのに丁度良い長さですがマイナーなのでないかもしれません。作者の応援として購入してくれると個人的にもうれしいです。